今、日本女性のがんの中で最も多いのは乳がんです。 近年乳がん検診は広く知られつつあり、検診の受診率も上がってきています。しかしその一方で、乳がん発症率や死亡率も上がってきているのも事実です。 なぜ乳がん発症率が上がってきているのでしょうか。
実は乳がんが発症しやすい要因というものがいくつかあるのです。その要因とは1 初潮が早い2 閉経が遅い3 初産年齢が高い4 未産、出産回数が少ない5 授乳経験がない6 肥満である7 運動しない8 アルコールの習慣的摂取9 良性の乳腺疾患がある10 乳がん家族歴ありなどがあります。これをみると、晩婚化による出産の高年齢化や未婚者の増加、食生活とライフスタイルの欧米化が関係していることがわかります。 ではどうしてこれらの要因が乳がんの発症リスクになるのでしょうか。
乳がん発症には女性ホルモンであるエストロゲンが強く関わっています。エストロゲンが多いほど乳がんのリスクは上昇するのです。 生理のサイクルはエストロゲンが強く関わっているため、生理がない若年層や高齢層では発症率が下がります。そして出産と授乳はエストロゲンの産生を抑制するため、これらの経験者は発症率が下がります。
高脂肪食が肥満の原因ですが、高脂肪食は血中のエストロゲンを増やすため、肥満や運動不足は発症率を高めます。 日本では乳がん検診の受診率が増えてきたとはいえ、欧米に比べるとまだまだ低いのが現状です。乳がん発症のピークは40歳台です。若い、子育て奮闘中のママに容赦なく襲いかかります。
でも早期発見できれば必ず治るがんとも言われています。そして早期発見には乳がん検診が最も有効です。一人ひとりが知識を深め、自覚し、行動していくことが大切です。乳がんの早期発見には乳がん検診を。